下水から作る肥料の普及へ 桂高校生が有用性を実証

京都府立桂高等学校
TAFS第二研究群芝班


#MAP #リン酸 #循環資源 #芝班研究 #トマト #高校生 #桂高校


https://www.kyoto-be.ne.jp/katsura-hs/mt/department/tafs/cat2/

https://www.kyoto-be.ne.jp/katsura-hs/mt/

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TAFS第二研究群芝班


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元素の一つである「リン」は植物栽培にとって必要不可欠です。しかし原料のリン鉱石は年々減少しており、更にはリン鉱石が無い日本ではほとんどを輸入に頼っているため、その対策を急ぐ必要があります。

下水処理施設から出る産業廃棄物「MAP(リン酸マグネシウムアンモニウム)」はリンを多量に含むため、リン鉱石の代替原料として農業に利用が可能です。しかし、下水由来であることへの偏見が強く、肥料としての有用性も知られていないことから利用が進んでいません。そのため、回収されたMAPのほとんどが倉庫に保管、焼却処分されるなど、資源循環とはかけ離れた現状があります。

そこで、私たちはMAP精製プラントの製作を行う水ingエンジニアリング(東京・港)、東北大学と共同研究を行い、肥料としての有用性を研究し、利用促進を進める活動を行っています。

研究班では、MAP単肥の利用が可能な作物種を増やすため、栽培試験を繰り返し行っています。これまでに、ブランドのノシバである「京太閤芝」や神戸ワインの原料となるブドウの生産において、MAP単肥での肥料の有用性を実証し、出荷販売まで行っています。現在は家庭でも栽培できるトマトを使用して研究を進めており、この研究で成果を得ることができれば、将来的に農家から家庭菜園をする方まで、幅広い人が手軽に使用できる肥料になっていくのではないかと考えています。

また、利用促進に向け、本校が行う販売会で研究ポスターを掲示し、興味を持ってくださった市民の方々にMAPについて知ってもらうなど普及活動も行っています。これからもSDGs(持続可能な開発目標)の目標を達成するため、循環資源の利用を進めます。

これからますます地球温暖化が進み、資源が枯渇します。MAPが本格的に活用されるようになれば、MAPをリン鉱石の代わりとして低予算での栽培、生産量の維持ができるようになり、食料自給率も安定して、低価格で消費者の元へ届けることができます。これを実現させることが出来れば、世界中の食卓に明るい未来が訪れるかもしれません。

万博を機に、私たち高校生がこのような研究をしていることを日本のみならず、世界の方々に知ってもらえるよう、これからどんどん発信して行きます。

京都府立桂高等学校 TAFS第二研究群芝班
〒615-8102 京都府京都市西京区川島松ノ木本町27

本校は、普通科と植物クリエイト科、園芸ビジネス科の2つの農業系の専門学科を設置している。職業系専門学科設置校として、府内初となるスーパーサイエンスハイスクール「SSH」の指定(H25.04~H30.03)を受け、その研究成果を生かし、「未来の研究者を育成するTAFS(Training in Agriculture for Future Specialists)プログラム」のさらなる充実を図り、研究活動を通じた探究心と表現力を養う活動に積極的に取り組んでいる。

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