りそな銀行は8月、大阪南港ATCホール(大阪市住之江区)で万博レガシーイベント「Resona EXPO Re:Future」を開催した。大阪・関西万博で展示された空飛ぶクルマやミライ人間洗濯機などが再び大阪に集まった。ただ万博の展示をもう一度見せるだけではなく、その先の社会実装や新たなビジネスにつなげることを目指したイベントだ。イベントを統括したりそな銀行の山口剛さん、尾下亘さんに「万博レガシー継承の意義」を伺った。

万博から未来につないでいく「レガシー」とは何なのか。2人がレガシーとして挙げたのが、「挑戦」と「つながり」だ。万博は、これまで接点のなかった企業が協業したり、競合する企業同士が一緒に取り組んだりするなど、共創が生まれる機会にもなった。「未来社会の実験場」だった万博を経て、今はそこで生まれた技術やサービスを、ビジネスとして広げていく段階にある。万博会場では企業名を前面に出せないなどの制約もあったが、今回のイベントでは企業名も含めて改めて発信し、その先の社会実装につなげることを目指した。「挑戦」はイベント自体にも表れた。一般来場者も対象としたイベントは初めての試みで、社内のさまざまな意見を受けながら企画を磨いていったという。
万博で生まれたつながりを、どう生かしていくのか。融資だけではなく、販路開拓の支援や企業・自治体をつなぐことも銀行の役割だという。万博会期中に企業や自治体をつなぐ取り組みを進める中で、日本航空(JAL)との連携が進み、りそな銀行とJALの包括連携協定へと発展した。さらに東大阪市も加わり、地域の新たな魅力を巡る「よりみち大阪 東大阪編」のツアーも実施された。

万博を通して生まれた挑戦する姿勢や、人や企業のつながり、共創も、レガシーではないか。今回の万博では、ミャクミャクのようなキャラクターやデザインシステムなども、新たな形で受け継がれている。りそな銀行は、万博で生まれたものをその時だけの思い出で終わらせず、今回のようなイベントや次の事業、社会の動きにつないでいくことが重要だと考えている。筆者自身も万博に関わった一人として、これまでの枠組みを超えて、様々な企業や人がつながりながら新しい動きを生み出していく時代への変わり目のようなものを感じた。形は違っても、それぞれが次につながっていくことに、万博レガシーを継承する意味があるのではないか。

学生取材班:齋藤恭寛(同志社大学)
