6月下旬、KOTRA(大韓貿易投資振興公社)大阪貿易館にて、駐大阪大韓民国総領事館の鄭珍珠さん、金正垠さん、KOTRAの卓珣完さんの3名に大阪・関西万博に出展する韓国パビリオンについて話を聞いた。
韓国が大阪・関西万博への出展を決めた背景には、1962年から連続で万博に参加していることや、隣国の日本で開催することがあるそうだ。
韓国パビリオンでは「自然や人種、言語の垣根を、技術を使ってつなげたい」という思いから、「With Hearts(人と人の心をつなぐ)」をテーマにしている。このテーマは、韓国館が出展予定のエリアでのサブテーマ「Connecting Lives(いのちをつなぐ)」に基づいて決めたという。
パビリオンは3つの館から成り立つ。1つ目の館では、入場前に録音した来場者自身の声を光と音楽に変換する。韓国が次世代産業として力を入れている人工知能(AI)をフル活用し、視覚と聴覚の両方で楽しめるそうだ。2つ目の館では、「自然の回復を技術で乗り越える」というテーマで、環境にやさしい再生エネルギーの技術を表現する。3つ目の館は、映像について特に力を入れたのだとか。卓さんは「韓国の持つビジョンを後世の人々へとつながるような映像を作成したい」と話す。それ以外にも、外壁に設置した巨大ディスプレイで館内の様子を映し出すなど、様々な仕掛けがあるという。
鄭さんは「万博の開催される2025年は、日本と韓国の国交60周年という節目の年なので、これからの60年をどうやって関係を築いていくのかについても話している。万博後の日韓関係にも期待したい」と語った。
最近ではK-POPアイドルや韓国料理といった文化が、日本の若い世代を中心に人気が高い。来年開催される大阪・関西万博を機に、韓国の創造する技術にも注目し、今後もより良い関係を日韓共に築いていきたい。
学生取材班:松岡理沙(近畿大学)