「放っておけない」海洋問題 ブルーオーシャンドームから海洋汚染防止を目指す

NPO法人ゼリ・ジャパン理事長である更家悠介さんにお話を伺った。

ゼリ・ジャパンは「海の蘇生」をテーマに、プラスチック海洋汚染防止、海業の技術的発展、海の気候変動の理解促進を世界に発信することが目的である、BLUE OCEAN DOMEを大阪・関西万博で出展する。

 ブルーオーシャンドーム外観 ©ZERI Japan

このパビリオンは3つのドームに分かれており、DOME Aは水の循環に興味を持ってもらう展示、DOME Bはプラスチック汚染や生物の多様性について巨大LEDパネルを用いた芸術的な映像、DOME Cではゼリ・ジャパン、NIKKEIブルーオーシャン・フォーラム、ブルーオーシャン・イニシアチブとが連携した海洋問題の研究や未来の展望などブルーオーシャンに向けた取り組みについてアピールする場となる。

衛生や環境に関する製品を主に製造するサラヤ株式会社の社長である更家さんが海洋問題解決に着手された理由は、「見てしまった責任」だと語った。海洋汚染を実際に目の前にして放っておけない、何とかしないといけないという思いに突き動かされ、論理的な理由よりも「エモーショナル」な部分がきっかけになった。現在は対馬に漂着するプラスチックごみの資源化やエネルギー化、漁具の発泡スチロール縮減などの取り組みを進めている。

ゼリ・ジャパン理事長の更家悠介氏

更家さんは、「対馬に漂流するごみの問題は私たちには少し遠い存在のものと思えるが、パビリオンに訪れた一人ひとりが理解し、行動ではなくとも意識をすることにつなげてほしい」と話した。学生には、「この万博を通して『万博面白かったね』と思うのもいいが、そこで終わるのではなく未来のことを自分事に考え、ビジネスや趣味につなげてほしい」と期待している。

学生取材班:岡本彩也(大手前大学)

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