2月15日、大阪梅田ハービスホールで開催された「日経SDGsフェス大阪関西万博ー2025年ー大阪関西万博に向けて―」に出展した学生団体OLEAに話を聞いた。
同団体は、「新たな防災の文化の創造」をビジョンに掲げているという。従来の防災行動は、焦燥感や不安といったネガティブな感情から起こるのが一般的だ。だが、大切な人への思いといったポジティブな感情を防災の行動につなぐための活動に取り組んでいるという。
2022年11月に大学内で防災グッズの販売を想定したワークショップを開催した。店員として客に防災グッズの価値を伝えようとするなかで、防災用品についての理解を深めてもらおうという狙いだ。福本雄大さんは「ワークショップを通じて、自分事として防災グッズの価値を認識し相手に伝える重要性について考える機会を作ることができた」と話した。
2023年8月23日から9月6日にかけて阪急うめだ本店で開催した「大切な人に想いを送るPOPUP SHOP」は、防災グッズを購入するきっかけづくりだ。団体の独自調査から、有事の際に防災グッズが役立つことは認識されているものの、購入にはいたらない人が大半であることが分かった。自分のためでなく、だれか大切な人のためならば、防災グッズを購入するきっかけになるのではないかと考えた。代表の匠祐亮さんは「お客さんが、進学で旅立つ娘にプレゼントしたいと商品を購入してくれてうれしかった」と笑みを浮かべた。
阪急うめだ本店で開催した「大切な人に想いを送るPOPUP SHOP」
今後の活動については、「活動を継続していくための組織体制の見直しを行うとともに、全国規模での大切な人に想いを送るPOPUP SHOPの開催や新たな防災グッズの開発など精力的に活動していきたい」と力強く話した。
同団体の活動をきっかけに、防災に取り組む人が増え、災害から大切な人も自分自身も守れる社会の実現に一歩近づくことを願う。
学生取材班:高橋奈那(静岡大学4年)