「ヒガシエリアの可能性とこれからの大阪のグランドデザイン」

森之宮キャンパスを大阪の成長エンジンに

日本経済新聞社大阪本社が主催した「NEXT KANSAIフォーラム2026」で2月18日、大阪市城東区の森之宮周辺をテーマにしたセッションが実施された。

冒頭、大阪市の横山英幸市長が事前収録のコメントを寄せ、「大阪府市は万博後の成長を見据えた『Beyond EXPO2025』の案を策定した。万博レガシーを継承しつつ、従来の南北軸に加え、新たに東西軸のまちづくりを推進する。その中核の一つがヒガシエリアだ」と述べた。大阪城東部地区では「イノベーション・フィールド・シティ」をコンセプトに、大阪公立大学森之宮キャンパスを先導役とした多世代・多様な人が集い、交流する国際色あるまちづくりを進め、関係者が連携し、新駅整備に加えて、次世代モビリティーに対応する交通結節点を形成していくという。

続くパネルディスカッションでは、公立大学法人大阪の福島伸一理事長、大阪市高速電気軌道(Osaka Metro)の河井英明社長、UR都市機構の高原功理事・西日本支社長が討論。大阪・関西万博のレガシーやヒガシエリアの可能性について意見を交わした。

――大阪ヒガシエリアでの取り組みは。

公立大学法人大阪 福島伸一理事長

福島氏 大阪公立大学は2022年、大阪府立大学と市立大学の統合により誕生した。2024年9月に開設した森之宮一期キャンパスは、地域と共生し地域に開かれた都市型キャンパスをコンセプトに掲げている。2031年春には1.5期キャンパス開発を予定しており、「Beyond EXPO」の大阪の成長エンジンとしての役割を担う考えだ。キャンパスの機能は主に4つある。AI研究・教育の集約・強化による高次都市機能、産学官民共創やスタートアップの創出による新産業の創出機能、秋入学の導入による国際戦略機能、社会人のリスキリングを含む多様な人材育成機能だ。これにより都市シンクタンク機能と技術力インキュベーション機能を高め、本格的な知の拠点へと飛躍し、大阪の成長と国際競争力の強化を先導したい。東西軸の要となる森之宮において、大阪市が掲げる「イノベーション・フィールド・シティ」の実現を目指して取り組みたい。

福島氏 大阪公立大学は2022年、大阪府立大学と市立大学の統合により誕生した。2024年9月に開設した森之宮一期キャンパスは、地域と共生し地域に開かれた都市型キャンパスをコンセプトに掲げている。2031年春には1.5期キャンパス開発を予定しており、「Beyond EXPO」の大阪の成長エンジンとしての役割を担う考えだ。キャンパスの機能は主に4つある。AI研究・教育の集約・強化による高次都市機能、産学官民共創やスタートアップの創出による新産業の創出機能、秋入学の導入による国際戦略機能、社会人のリスキリングを含む多様な人材育成機能だ。これにより都市シンクタンク機能と技術力インキュベーション機能を高め、本格的な知の拠点へと飛躍し、大阪の成長と国際競争力の強化を先導したい。東西軸の要となる森之宮において、大阪市が掲げる「イノベーション・フィールド・シティ」の実現を目指して取り組みたい。

公立大学法人大阪 福島伸一理事長

河井氏 ヒガシエリアのグランドデザインにおいて、交通インフラの進化は不可欠だ。大阪メトロは人口減少・高齢化社会を見据え、中長期的な解決策として都市型MaaS(次世代移動サービス)構想「e METRO(イーメトロ)」を推進している。アプリひとつで、交通とさまざまな社会生活サービスを統合することが特徴だ。

1970年の大阪万博が千里を起点に南北軸の発展を促したように、今回は大阪メトロ中央線の夢洲から森ノ宮を結ぶ東西の開発が具体化しつつある。エリアごとの開発を線から面に広げ、さらに大阪全体に波及させていくにあたり、ヒガシエリアは発展の起爆剤になる。エリア内外の移動を活性化するため、大阪公立大学森之宮キャンパス近くに森之宮新駅を開業し、地下・地上・空・水上の移動サービスをシームレスにつなぐ結節点となる次世代交通ターミナルを整備する計画だ。

高原氏 UR都市機構は、都市再生のコーディネーターとして、また、森之宮団地・森之宮第二団地の賃貸住宅事業者という2つの立場から、エリア全体の価値向上に向けた取組みを進めている。森之宮には自然や歴史を感じられる環境があり、日常の暮らしに学びの場が溶け込み、さらに、今後の周辺開発により、多様な人が訪れ、交流が生まれる場になると期待される。具体的な活動として、団地に隣接する旧西日本支社ビルの1階に地域交流・活動の拠点「ほとりで」を開業し、大阪公立大学と共同で運営している。多様な人々の交流と活動を支援する、暮らしと学びの実験フィールドとして活用していきたい。

万博レガシーをまちづくりに

――大阪・関西万博のレガシーは何ですか。

福島氏 万博には約800名の学生・教職員が直接関わり、飯田グループとの共同パビリオンや大阪ヘルスケアパビリオンに参加した。若い人が参画し、何かを感じたことが、最大のレガシーではないか。また、万博で提起された最先端技術の社会実装に取り組み、大阪・関西や日本の成長・発展につなげる「発射台」ができたと思う。

河井氏 大阪メトロにとっては、万博会場への大量輸送に加え、都市型MaaSの社会実証と実装が最大のレガシーだ。地下鉄や路線バスの自動運転、電気自動車(EV)バスの走行中給電や遠隔監視システム、顔認証の改札機やMaaSアプリなど、様々な技術の実証実験や実装ができ、都市型MaaS構想の基盤ができた。

大阪市高速電気軌道(Osaka Metro) 河井英明社長

高原氏 森之宮団地では、先の万博と同時期に都市の未来像を先取りするまちづくりを行ったが、再び、大阪・関西万博が掲げる「未来の都市モデルの先行実装」のレガシーを、「ほとりで」を起点に、「団地、大学、地域が自然と共生するサーキュラー・ソサエティーのまちづくり」につなげられたらと考えている。

――これからのまちづくりに必要なものは何でしょうか。

UR都市機構 高原功理事・西日本支社長

高原氏 人口減少や多様化が進むなかでの既成市街地のまちづくりに求められるのは、地域住民・大学・企業・行政など異なる主体が混ざり合い、学び合いながら、地域の課題を共に解決していく仕組みと考える。ヒガシエリアの京橋・大阪ビジネスパーク(OBP)・森之宮には、その素地がある。UR賃貸住宅団地も単なる住まいだけでなく、人々の交流の結節点にもしていきたい。

河井氏 これからの大阪は人中心のまちづくりが進んでいく。公共交通はまちづくりと表裏一体であり、人中心の社会で望ましい移動サービスはどのようなものなのかを考える必要がある。人口減や高齢化による人手不足や物価上昇など、公共交通を維持することが難しくなるなか、都市型MaaSが解決策になる。あらゆる移動ニーズに対応できる仕組みを森之宮で実現したい。

高原氏 人口減少や多様化が進むなかでの既成市街地のまちづくりに求められるのは、地域住民・大学・企業・行政など異なる主体が混ざり合い、学び合いながら、地域の課題を共に解決していく仕組みと考える。ヒガシエリアの京橋・大阪ビジネスパーク(OBP)・森之宮には、その素地がある。UR賃貸住宅団地も単なる住まいだけでなく、人々の交流の結節点にもしていきたい。

UR都市機構 高原功理事・西日本支社長

河井氏 これからの大阪は人中心のまちづくりが進んでいく。公共交通はまちづくりと表裏一体であり、人中心の社会で望ましい移動サービスはどのようなものなのかを考える必要がある。人口減や高齢化による人手不足や物価上昇など、公共交通を維持することが難しくなるなか、都市型MaaSが解決策になる。あらゆる移動ニーズに対応できる仕組みを森之宮で実現したい。

福島氏 魅力的なまちには、住んでみたい、訪れたい、学びたい、働きたい、起業したい――の5つがあり、森之宮にはこれらの要素が十分そろっている。大学には若い学生や留学生、教職員など多様な人が集まる。行政や民間企業、地域住民と一緒に、わくわくできるまちをつくっていきたい。

※肩書はイベント実施当時のものです

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