日経EXPOフォーラム「Z世代と考える未来社会」in九州 前編

九州のZ世代 万博への関心高く


「大阪・関西万博」開催まで400日となった2024年3月9日、「日経EXPOフォーラム『Z世代と考える未来社会』in九州」と題して、 Z世代とともに万博を考え、楽しみ方を知るイベントが開催された。同テーマのイベントは万博開催地である大阪で2023年秋に実施しており、今回はアジアの玄関口でもある九州での開催となった。  

会場となった博多駅前の福岡ファッションビルには、万博に関心がある若者たちを中心に約200人が来場した。司会進行は地元、九州大学大学院の小川竜矢さんと北九州市立大学の前田希美さんが務め、大阪・関西万博についての様々なセッションが行われた。 

基調講演「未来を創る“共創リーダー”の条件

九州を代表する経営者が語る リーダー像とは


九州はもちろん、全国的にも著名な経営者である坂口・金子の両氏が対談するのは今回が初めてという。 

経営者として大切にしていることは?という問いに、坂口さんは「すべて自分で意思決定し、誰かのせいにしないこと」と厳しくも熱のこもった回答。「常に何のために仕事に取り組むのかを自分で考え、意思決定することで、物事の価値に気づき、やりたいことの発見にもつながる」と続けた。 

一方、「家族も仲間も、縁があるすべての人の笑顔と幸せのために行動する」ことを信条にしてきたという金子さん。「これまで一人で生きてきたと思わず、周りの人々がいかに自分のために尽くしてきてくれたのかを知ろう」と、来場者へ思いを力強く訴え、その迫力に会場の熱気は高まった。 

両氏のこれまでの経験や実績はもちろん、顧客や従業員、家族の幸せを本気で願う経営者としての姿勢が伝わってきた。九州の未来を担う若者たちの心にもその思いは刻まれたことだろう。 

未来共創セッション①「EXPO2025~グローバルな交流創造の機会〜」

万博で全国に生まれる 観光機会


冒頭、仲井さんから「JTBは旅行業にとどまらず、人と人とが交流することで感動や共感を届ける“交流創造事業”を掲げている」との説明があり、壇上の学生2名は感心した様子。海外から多くの人が訪れ、あらゆる“交流”が生まれる万博の期間は、地域の人やコンテンツの魅力を発信できる絶好の機会だ。万博会場の外にも観光の機会が波及すると期待されている。 

「九州には、魅力あるコンテンツがたくさんある。ぜひ若い人にも提案してほしい」と仲井さん。学生たちは大きくうなずき、「例えば、どのような関わりができるのか」と質問を投げかけた。仲井さんは「インバウンド(訪日外国人)客の受け入れをイメージして、地域を巻き込んでコンテンツをPRするイベントを行うなど、チャンスだと思って準備してほしい」と力を込めた。 

大山さんは「万博を機に、地方の店を紹介するクーポンブックのようなものを作りたい」と提案。徳永さんは「記念に世界の人たちと植樹をするなど、万博が終わっても後世に残るイベントを催したい」と話した。2人からのアイデアに仲井さんも感心した様子だった。

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